まずは基本中の基本、歯の位置と名称について。
みんなざっくり前歯と奥歯で分けてると思いますが、そもそも奥歯ってどこからを奥歯と呼ぶか人によってばらばらじゃないですか?
歯科業界ではちゃんと決まってるので、知ってると楽かも。
そのまんま上が上の歯、下が下の歯です。口を開けた状態だと思ってください。
右側か左側の説明でどこから見て右か左なのかわからないって人が多いので書いときました。
ざっくり分けると、赤いところが前歯、それより奥は全部奥歯です。
奥歯のことは臼歯(きゅうし)と言います。
ちなみに前歯は”まえば”じゃなくて”ぜんし”と音読みする。
上のような歯の図(歯式:ししき と言いますが)や、
このような口全体のレントゲン(パノラマやオルソと呼びます。どちらで呼んでも同じ)の場合、鏡写りとなります。
自分自身と対面してると思いながら見ましょう。鏡に映ったあなたとふたり。
歯自体は番号で呼びます。上の歯式に書いてある数字です。
真ん中から左右にそれぞれ1番,2番,3番~といった感じです。
つまり番号が若いほど前歯寄りで、奥歯になればなるほど数が上がっていくということです。
最終的に右上、左上、右下、左下+番号でどの歯か特定をしていきます。
上の歯式の赤いところが前歯と言いましたが、上下左右真ん中から3本目までということになります。
前歯=上の歯(なんなら真ん中の2本だけ)だと思ってる人がめちゃくちゃいますが、下の赤いところも前歯と呼びます。
上の歯の3本目は糸切り歯とか呼ばれる歯ですね。
外に飛び出てると八重歯と言われるやつ。八重歯=かわいいみたいな風潮が理解できない。
仮に左の八重歯が虫歯になっている場合、歯科用語を使うと「左上3番カリエス」ということになるわけです。
※カリエス?なんじゃそりゃ?ってなった人はこれ見てね→ド素人でもわかる歯科治療の流れ【虫歯治療編】
ちなみに上下とも1番は中切歯(ちゅうせっし)、2番は側切歯(そくせっし)、3番は犬歯(けんし)って名前ついてるけど、犬歯以外は歯科医院でも使わないから覚えなくてもいい。
画像の緑のところ=前から4本目と5本目は「小臼歯(しょうきゅうし)」と呼ばれます。
4番目は第一小臼歯、5番目は第二小臼歯と別の名称も。
歯並びが悪い人は大抵あごの大きさに比べて歯がありすぎるせいなので、邪魔になってる歯を抜きますが、抜いても機能的にあまり害が無いこの小臼歯を抜くことが多いです。特に4番目の第一小臼歯。
上下左右全部第一小臼歯が無い人は矯正経験者の可能性が高いですね。
画像の青のところ=前から6本目と7本目の歯は「大臼歯(だいきゅうし)」と呼ばれます。
ちなみにグレーになってる8本目も大臼歯ですが、いわゆる親知らずで生えるか生えないか個人差あるし、生えても抜く可能性あるから色変わってるんだと思います。
6番目は第一大臼歯、7番目は第二大臼歯、8番目(親知らず)は第三大臼歯という別名があります。
親知らずにはさらに別の名称がありますが、その話題で1つ記事書けちゃうのでまた今度。
まとめ
- 赤いところ:前歯(ぜんし)。1~3番まで。
- 緑のところ:小臼歯(しょうきゅうし)。4,5番の2本だけ。
- 青のところ:大臼歯(だいきゅうし)。6,7番。
- グレーのところ:第三大臼歯。8番。親知らず。
これを覚えると歯医者で症状の説明が楽になるからおすすめ。
医院スタッフ的にも、単純に「奥歯が痛い」だけよりも、「左下の奥歯が痛い」とか、なんなら「左下6番が痛い」と言ってもらった方が検査しやすくて助かります。
但しドヤ顔で使うと「こやつ関係者か・・・?」的に見られて、治療の説明に専門用語ガンガン多用されて意味わからんってなる可能性もあるので、「左下の前から6番目あたりが痛いな~」程度がベストかも。
とりあえず前歯は上下両方を指すし、真ん中の2本だけじゃないし、症状を伝えるときは最低でも上下左右前歯か奥歯かだけは教えてくれ!というお話でした。
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